2009年11月12日木曜日

施設管理システムの基礎と重要性

施設管理システムと現場の声


施設管理システム(CAFM)。


施設管理においてまず基礎となるのが PDCA。PLAN(計画)、DO(実行)、CHECK(検証)、ACTION(行動)である。PDCAは全てのビジネスの基礎になる方法であるが、施設管理システムにおいてこのPDCAを忘れがち、もしくは把握・実行していない所があまりにも多すぎる。

施設管理における基礎の基礎の部分だからきちんと覚えて行動していきたい。まずは計画であるプラン。施設管理の情報や目的、計画をまずは立てる。DOで計画に基づいて実行する。CHECK で検証をする。施設の計画と現場の実態は果たしてマッチしているのか。管理部における話と現場との食い違いはないか。チェック・分析を行っていく。

このような施設管理システムを導入する場合は費用対効果を考える必要があるが、誰でも利用可能でかつ見やすく理解しやすい、扱いやすいものが一番よい。短期ではなく長期的に使用可能なものを選択していくのがベストである。



施設管理のプロ意識の必要性


今現在、サービスの過剰提供による需要不足の実態において、清掃員には持つべき「プロ意識」が求められている。清掃というサービスを提供して対価を得るサービスを享受する側にとって、清掃員がどのような人物であれ建物の掃除を丁寧かつ正確に、美しくされるというのは当然である。今現在、清掃員にはプロ意識を持つ者がいまだに少ないという実態がある。

例としてマンションの清掃である。マンションはお客様が購入した場合ずっとその場所で生活する空間である。しかも企業と異なる最大かつ重要な点が、プライベートな空間であるということ。施設管理においてマンションの清掃を軽く見ている企業は企業としてもはや成り立たない。

マンションの求人を見て欲しい。募集要項には年配の人でも2~3時間だけでも掃除が可能、パートができるという謳い文句で誰でもいいから雇うという現状、これで本当に正しいと言えるのであろうか。

自分がマンションの住人であると想像してみてほしい。足腰の弱った年配のパートタイマーが必死に掃除をしようとしているのを見た。それならまだ頑張っている姿を見ることができるからいい。が、清掃に対して適当な観念しか持っていないパートタイマーだったらどうだろうか。適当に掃除して、5分おきに休憩して、エントランスは埃や落ち葉だらけである。どう思うであろうか。マンションは購入後も毎月多額の管理料がとられる。その管理料にマンションの清掃を行うパートタイマーのための給料が含まれているのである。休憩ばかりしているパートタイマーのために管理料を払うことにためらいを感じない人はいないはずである。

たかがマンションの清掃、されどマンションの清掃、である。住人というお客様のために最大のサービスを提供するというプロ意識を清掃員は持つ必要性がある。



施設管理部清掃員の立場


施設管理部の中でも清掃員の立場は、その最も下部に位置する。施設管理部と警備部の間でも清掃員はその下である。清掃員と警備はそれぞれ別の部に属するため、立場としては比較にならないはずなのだが、どうしても清掃員が下に見られがちである。それはなぜか。

「清掃員=掃除のおばちゃん」

というイメージがいまだに残っているからである。確かに清掃のサービスが始まったばかりの頃は、退職したあとの余生におばちゃん、おじちゃんが掃除をするという仕事であったかもしれない。しかし今現在、清掃サービスを提供する企業は多くあり、施設管理システムの中でも大きな一角となっている。むしろ清掃なきところに企業は成り立たない。

たとえば一つの企業があるビルの一階にあるとする。そこに用事のある者が足を運んだとする。それはお客様であれ、取引先企業であれ、最初に見るところは建物の状態、清掃状況、美観である。よく言われることではあるが、「トイレはトイレだけで企業の全てを指し示す」という言葉は事実であり真実である。トイレひとつの美観を守れなくして企業はトイレそのものが企業であるという実態をさらけだし、お客様に最適なサービスを提供することができるであろうか。

従って企業の最初の玄関である外観・美観を守る施設管理部の清掃員は、最も重要な立ち位置にいると言える。にも関わらずいまだに掃除のおばちゃん・おじちゃんというイメージをぬぐえない、否ぬぐおうとしない企業・システムがあるのは時代にそぐわない古い考えであることをきちんと認識すべきではないだろうか。


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